前回無事サブウーファー用のアンプが用意できたので、今度はスピーカーユニットの作製だ。
こちらが完成した手作りサブウーファー。シンプルだけど中々良い感じにできたよ、遊び心でいくつか他の使い方もできるように作りました。
前回の記事はこちら
スペック
スピーカーユニット・DAYTON AUDIO製DC200-8
口径: 8インチ(205mm)
インピーダンス: 8Ω
出力: RMS 60W
周波数レンジ: 29-3000 Hz (アンプ側で高域カット)
fo: 31Hz
能率: 88dB(1W/1m)
設計容量・約48ℓ
自作サブウーファーの材料
材料は12mm厚のシナ合板と、塗装コンパネを張り合わせて使用。全周24mm厚以上になるようにしました。本当は25mm厚の物が欲しかったけれど、ホームセンターには無かったのだ。
板の接着
まずは二枚の接着から、単にボンドを塗ると均一に塗るのは結構大変ですが、ここはローラー刷毛を使用すると楽に均一に塗布することができる。
100円の物で十分なのでおすすめです。できるなら3×6板の段階で張り合わせてから切断する方が圧倒的に綺麗に仕上がります。しかし張り合わせてからホームセンターに持ち込むのも大変だし、24mm厚を丸鋸で綺麗に切断するのも困難なのでこの方法をとるとこにしました。
全体を均一に接着するのは中々大変、ズレないよう慎重にクランプで固定。
自作サブウーハーバッフル面の加工
トリマーと大穴用専用ジグを使用。
購入したスピーカーユニットは取り付け穴183mmなので、トリマーに治具を付けてバッフル板をくりぬきます。(トリマー治具の詳細はままごとキッチン作製の回を参照してね)
綺麗に穴が空いたらトリマービットを交換し縁を面取りしておこう
スピーカーターミナル部もフォスナービットで裏側から座繰りをしたよ。
ユニットの組み立て
本体は一日一面ずつ夕飯後に組み付けました、固定には6つのクランプがあるとベストなのですが、この大きさは4つしか無いのでちと苦心。
組み上がった所で微妙な段を鉋掛け、あまり削るとシナ合板の面が透けるので注意なのだ。
クランプ中にボンドで滑ってズレたらしく少し段が残ってしまったよ。
スピーカーユニットの固定には鬼目ナットを使用する事に、これなら取り付けや取り外しを繰り返して調整しても、ビスの効きが弱くならないので便利です。
バッフル板は取り外し式にしたので、ちと加工穴がたくさんできた。
板厚を少し座具ってスピーカーターミナルを取り付け、スピーカーユニットを接続。金具はエーモン製の金メッキ平型端子を利用。赤点がプラスだよ
トリマー治具で段付加工
トリマーにボゾ加工用自作治具を取り付けます。
仕掛け用にバッフル板取り付け面を加工、8mm段状に掘り下げます
これは後ほどオプションを乗せるときに使います。
取り外しの容易さと密閉の両立
バッフル固定面にも鬼目ナットを固定、密閉用にシールフレックスシートという物を貼付けました。鬼目ナット部分は革ポンチでくり抜いてあります。
定在波防止対策
内部底面にバッフル板でくり抜いた円盤を貼付けました、側面にも板を一枚張りました。これ一つでだいぶ定在波が減ります。中に手を入れてバチンと叩くと、板があるのと無いのとで全然響きが変わるのが面白い。
吸音材にはミクロンウールを使用
吸音材にはミクロンウールというのを使用しました、タッカーで固定して行くと全周には少し足りなかったので、柔らかめのウレタンフォームも併用しました。
吸音材はタッカーで固定 サブウーファーを覗き込むとこんな感じ、今回のスピーカーはバッフルが外せるので試聴後に調整が利くのでとりあえずこれで良しとしました。
塗装前の研磨
前回のスピーカーと違って結構大きいのでペーパー掛けは中々大変、240番から初めて、400番・水研ぎ400番・水研ぎ600番・塗装・1000番で仕上げと掛ける。
水研ぎ
水研ぎには洗車スポンジで給水、途中お出かけしたのが後の悲劇に....
失敗...
お出かけから戻ったら、太陽の位置が随分変わってウーファーに真夏の直射日光が当たってる...うーむやな予感....
予感は的中、日光が水分を急速に乾燥させて、一面の板が反りひびが入ってしまいました。しかも反ったまま固まってしまい、押さえても反りが戻りません....
ボンドだけでは固定できなくなったので、ボンド+長めのナゲシネジで固定➡ダボでネジ隠し、いらぬ手間&見た目downとなってしまった。
自作インシュレーター
いつものオスモカラーで塗装して完成なのだが、ウーハーを床に直置きする訳にもいかないので、手作りでインシュレーターを作製してみた。
材料は板付ナット、寸切りボルト、ロングキャップナット、鬼目ナット、クッション材だ。
自作インシュレータ組み合わせるとこんな感じ、本体には鬼目ナットで固定、適度な高さで点接点で浮き上がります。
板付ナットが見た目ちと安っぽいけど、まあ覗き込まないと見えないので良しとしましょう。
自作サブウーファーの完成!
無事完成したサブウーファー。前回製作のアンプとつないで早速音出し。 30wアンプだけど音量は十二分だ、音圧もあるし切れも良いな。これなら音楽にも使えそうだ、後はもうしばらく慣らしをして、不満があれば吸音材と容量を調整しよう。
おまけ
フチを段付加工として、バッフル面を下げたのは、オットマン作製時のオプション類を共用したかったから、サブウーハーを上向きに設置して革クッションを乗せると、お尻の下から重低音が響く重低音体感チェアーになります。映画見る時に良さそう。
スピーカー型テーブル 強化ガラスオブションを乗せれば、ちょっと変わったデザインのセンターテーブルに。難点はスピーカーを鳴らすとグラスがひっくり返る事、ウーハーとは排他的使用となります。
レゴテーブルモード 一応レゴテーブルオプションも乗るけど、これはあえて乗せる理由は無いね、これもウーハーをならすとレゴの世界に地震が起きます。
以上2回に渡りサブウーファ自作レポートでした。まあ完成品を買っちゃえば十分なだろうけど、作る事が楽しみなのでいいのだ。音的にもかなり良い感じになったと思う。一部でもこれから作る人の参考になれば幸いです。
2016.2.8 再編集

自作スピーカー12選―オーディオクラフト・マガジン傑作選 フルレンジから2ウエイまでオリジナル・スピーカー工作集
- 作者: オーディオクラフトマガジン編集部
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2007/11
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 3回
- この商品を含むブログを見る