今回は既存のテレビボードに合わせて、引き出しを作ってみたよ。
今回完成した引き出しを組み込んだ様子。両脇に引き出しを作成したよ。
前板に上二つは国産の鬼胡桃、下はアメリカ産ウォールナットの材を使ってみた。
引出し本体は、パイン材を木工教室の専用機械で蟻組に加工。
両方のクルミとも木目や質感がとても美しく、既存の家具がかなりグレードアップした感じで気に入っています。
引き出しの板を加工時に2枚程失敗してちと手間がかかったよ。前板は角をR30あまりに仕上げなければならんので、ベニアに型を取り、ジクソーで切った後はひたすら磨いてR合わせをしました。

右半分にはカトラリー収納、左半分はDVDやゲーム機を収納したよ、それぞれぴったりサイズに仕切り板を取り付けられる用にしてみた。
もう一つ完成したのは、タモの一枚板のセンターテーブル。
足部分の取り付けを角を留め継にしたかったのだが、厚みがありすぎて加工困難で断念。
隠し蟻ホゾによる組み立て式にする事にしました。
木口に接続用のホゾを組み込むのだが、30mm程も埋め込まねばならない上、高さのある木口に角ノミで掘るのは無理という訳で治具を付けたトリマーでコツコツ掘り下げて行きました。

4カ所掘るだけで3時間あまり、振動と緊張でえらい疲れたよ。
こちらは埋め込むほぞの加工。角度と奥行き両方を合わせなければならないのでこれはこれで難しかった。

組み立てるとこんな感じで収まります。
木口に接合用の蟻ホゾを組み入れてあり、穴から入れて横にスライドさせて行くと、2つのテーパーにより吸い付くのだ。
吸い付く仕組みは、足が抜けるのを防ぐ逆三角形(蟻の頭形)のテーパーが奥にスライドする程キツくなっており叩き込んでいくと固定されるのです。
更にスライド後は接合部が隠れてわからないという仕掛けです。
総加工時間は10時間位かな、切断を除きほぼ全てトリマーで加工、一部ノミと鉋で調整しました。
工具を使わずに分解できる事がメリットですね、もし天板や足の長さをカットしたい時も、簡単にバラせます。
初出2011.11.15 再編集2016.2.6